年間350件以上!?こんなに多い脱毛サロンの健康トラブル

いざ,脱毛に行こうと考えると,脱毛サロンの失敗談が気になりますよね。

・そのお店は安全なのか。

・脱毛で皮膚のトラブル等は起きていないのか。

実は脱毛サロンでは健康被害トラブルが多いということをご存知でしたか?

そこで今回は,脱毛サロンの健康被害トラブルに関するデータや記事をまとめてみました。

脱毛サロンで脱毛を考えていた方は,しっかりと見ておくことをお勧めします。

1.国民生活センター PIO-NET による調査結果

脱毛サロンの健康被害を調査するにあたって,国民生活センターの消費生活相談データベース(PIO-NET)を利用してみました。

検索条件は下記のように設定しました。

調査データ年度 ⇒ 2010年度~2014年度
商品・サービス ⇒ エステティックサービス
危害・危険 ⇒ 危害
危害内容 ⇒ 皮膚障害 または 熱傷
(消費生活相談データベースでは,脱毛によるトラブルなのか切り分けする機能がないため,今回の調査では脱毛でよく起こるトラブルの皮膚障害と熱傷のみデータをまとめました)

※危害とは:商品・役務・設備に関して、身体にけが、病気等の疾病(危害)を受けたという相談。
※皮膚障害とは:皮膚の発疹、かぶれ、湿疹、かゆみ、ひりひりする、皮膚が黒ずむ、シミができるなどの症状。目で見える範囲に前述した症状が出たもの。
※熱傷とは:やけど。低温やけどを含む。

以下が調査結果になります。

1.1.エステティックサービスにおける年度別 危害件数

タイトルの通り,まずはエステティックサービスにおける年度別 危害件数を調査した結果を示します。
上が表,下が表を基に作成したグラフの結果になります。

エステティックサービスにおける年度別危害件数

エステティックサービスにおける年度別危害件数 グラフ

まず危害件数を見てみると,各年度毎で皮膚障害は250件以上,熱傷は90件以上発生していることがわかります。
合計件数は各年度毎で350件以上あることがわかります。

これは,ほぼ1日に1件,脱毛サロンで危害が発生しているこということになります。

私達が過ごす1日のあいだに,日本国内に住んでいる誰かが脱毛エステの皮膚トラブルによって苦しんでいるのです。

また,このデータはあくまで消費生活相談に寄せられたデータのみを参照しているので,本当はもう少し皮膚トラブルが多いのかもしれません。

1.2.年度別 皮膚障害件数における危害部位・組織の内訳

次に年度別 皮膚障害件数における危害部位・組織の内訳の表とグラフを示します。

年度別皮膚障害件数における危害部位・組織の内訳

年度別皮膚障害件数における危害部位・組織の内訳 グラフ

皮膚障害が一番多い部位は顔面でした。他には眼,胸部,腕,肩,大腿,下腿です。

眼を除いて,よく脱毛で施術される部位にトラブルが発生していることがわかります。
(眼のトラブルはなんのことなのでしょうか。これは脱毛とは少し違うものなのかもしれません。)

顔面の場合,毎年120件以上のトラブルが発生していることがわかります。

脱毛によって,見た目を改善しようと考えていたのに,顔面に皮膚障害が発生してしまうなんて最悪です。

1.3.年度別 熱傷件数における危害部位・組織の内訳

今度は,年度別 熱傷件数における危害部位・組織の内訳の表とグラフを示します。

年度別熱傷件数における危害部位・組織の内訳

年度別熱傷件数における危害部位・組織の内訳 グラフ

「年度別皮膚障害件数における危害部位・組織の内訳」と同様に,顔面,胸部,腹部,腕,肩,大腿,下腿のトラブルが多いことがわかります。

こちらも,よく脱毛で施術される部位にトラブルが発生していることがわかります。

1.4.年度別 皮膚障害件数における危害程度の内訳

次は,年度別 皮膚障害件数における危害程度の内訳の表とグラフを示します。
(危害程度とは,その危害によってどれくらいの期間治療を要するのかを示しています。)

年度別皮膚障害件数における危害程度の内訳

年度別皮膚障害件数における危害程度の内訳 グラフ

ほとんどの危害は治療1ヵ月未満ものがほとんどですが,1ヵ月以上の治療を要する障害は毎年15件以上発生していることがわかります。
もしこれが顔面のトラブルだったら,仕事にも行きづらいですし,障害の跡が残ってしまったら本当に最悪です。

データを見ると,「不明」や「医者にかかっていない」という方もかなりいらっしゃいますが,本当にそのまま放置していて大丈夫なのでしょうか。

そもそも医療機関で脱毛を行っていれば,脱毛後に適切な薬をもらえたはずなので,このような結果にはならないはずです。

1.5.年度別 熱傷件数における危害程度の内訳

最後に,年度別 熱傷件数における危害程度の内訳の表とグラフを示します。

年度別熱傷件数における危害程度の内訳

年度別熱傷件数における危害程度の内訳

こちらも,皮膚障害の結果と同様に,治療1ヵ月未満ものがほとんどで,1ヵ月以上の治療を要する障害は毎年15件以上発生していることがわかります。

2.健康被害に関する記事

健康被害に関する記事を調査した結果,日本経済新聞で次のような記事が公開されていました。

日本経済新聞に掲載されていた脱毛エステに関する健康被害
 

エステ脱毛で健康被害 機器の不適切使用でやけど

2014/8/8

エステ利用後に健康被害を訴える人が相次いでいることが8日までに、医師を対象に厚生労働省研究班が実施した調査で分かった。医師の回答によると、患者324人の41%が脱毛の施術を受けていた。「脱毛効果を出そうと、必要以上のエネルギーで機器を使用している」との指摘もあった。

研究代表者の関東裕美・東邦大教授(皮膚科学)は、エステで使われる光脱毛の機器の不適切な使用でやけどをするケースが多いと指摘し「事業者は安全管理を徹底すべきだ」と話している。

研究班は昨年8~11月、日本美容皮膚科学会に所属する皮膚科医と形成外科医に対し、エステ関連の健康被害の診察経験があるかどうか尋ねた。有効回答をした医師331人中、148人が「ある」とした。

患者数は女性299人、男性25人の計324人で、20~30代が全体の6割以上を占めた。

利用したエステの内容は、わきやすねなどの脱毛が最も多く、134人(41%)。次いで化粧品などを用いたスキンケア72人(22%)、シミ取り25人(8%)、痩身16人(5%)だった。

症状別では、皮膚が赤くなるなどの熱傷が115人(36%)、かぶれなどの接触性皮膚炎が109人(34%)、消毒不足などが原因とみられる皮膚の感染症22人(7%)。治療期間が1カ月以上に及んだ人は18%、1~2週間が35%、1週間未満が12%だった。

この記事が公開されたのは2014年の8月8日です。

医師331人中,148人の方がエステ関連の健康被害の診察を行った経験があるようです。
「脱毛効果を出そうと、必要以上のエネルギーで機器を使用している」と医師から指摘があるみたいですが,こんなことを民間資格であるエステティシャンが行えば,皮膚障害が起こるのも当然といえるでしょう。

熱傷が115人,かぶれなどの接触性皮膚炎が109人。消毒不足による皮膚の感染症は22人もいるようです。

しっかりした医療機関で脱毛を行っていれば,たとえ熱傷や皮膚障害が発生したとしても,薬を処方してくれて迅速に対応できたと思います。

3.まとめ

今回は国民生活センターのデータベースと日本経済新聞から記事を引用してきましたが,いかがでしたか?

ほぼ1日に1件,脱毛サロンでは健康被害が発生しているのです。

エステサロンの脱毛は,民間資格を持つエステティシャンが行いますから,このような健康被害が多発しているのは当然といえるでしょう。

本当に自分の身の安全のことを考えるならば,脱毛サロンよりも医療機関で脱毛を受けるべきではないでしょうか。

もし,顔に火傷や炎症の跡が残ってしまったらどうでしょうか。

脱毛サロンで脱毛を考えていた方は,もう少し脱毛する場所についてお考えになったほうが良いと思います。